名古屋市工業研究所

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研究課題評価

平成21年度 第2回研究課題評価

平成21年度 第2回研究課題事前評価および中間評価について

平成22年1月22日(金)に、平成21年度第2回研究課題評価委員会を開催し、平成22年度から実施する研究の事前評価、平成20年度より実施している研究の中間評価を行いましたので、その結果を公表します。

1 評価の目的

外部の学識者等6名(別添「名簿」のとおり。)から成る研究課題評価委員会において、当所の研究計画および研究成果を客観的に評価し、効果的・効率的な研究の実施、予算、人員等の重点的・効率的配分に反映させるとともに研究業務の透明性を高めることを目的とする。
 

2 委員会開催日時

平成22年1月22日(金)13時00分〜16時30分
 

3 内容

平成22年度から実施する研究2件について下記5項目に関する事前評価を受けた。

  1. 当所の使命との適合性
  2. 研究目的の妥当性
  3. 研究内容の妥当性
  4. 研究実施体制の妥当性
  5. 成果の波及効果

平成20年度より実施している研究8件について下記4項目に関する中間評価を受けた。

  1. 進捗状況
  2. 当初計画の妥当性
  3. 成果の見通し、問題点の明確化
  4. 計画の見直しの必要性

4 評価結果

(1)事前評価

評価指標 A B C D
工業研究所の内部評価 1件 1件 0件 0件
評価委員会の評価 1件 1件 0件 0件

A:計画どおり実施。
B:一部修正して実施。
C:計画の変更を要する。
D:計画を保留し内容を見直す。
評価結果に対する当所の対応(別添「評価表」のとおり。)


(2)中間評価

評価指標 A B C D
工業研究所の内部評価 4件 1件 3件 0件
評価委員会の評価 2件 5件 1件 0件

A:今後十分な研究成果が期待できる。
B:今後一定の研究成果が期待できる。
C:今後の見通しに問題があり、見直しが必要である。
D:研究の終了を検討すべきである。
評価結果に対する当所の対応(別添「評価表」のとおり。)
 

関連情報へのリンク



評価委員名簿

平成21年度 第2回名古屋市工業研究所研究課題評価委員会 出席委員名簿

(敬称略 順不同)

氏名 役職
沖 猛雄 名古屋大学 名誉教授
小野木克明 名古屋大学 大学院工学研究科長 工学部長
木本 博 中部大学 研究支援センター 教授
末松良一 豊田工業高等専門学校 校長
田口義高 中京油脂株式会社 取締役開発センター長
萩原義昭 萩原電気株式会社 代表取締役社長

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平成21年度 第2回研究課題評価 事前評価課題概要

研究テーマ名 研究の概要
紙材表面の超はっ水コーティングに関する研究 材料表面をはっ水化する技術は様々な分野で応用されている。紙材表面のはっ水化には、一般にフッ素系またはシリコン系添加剤、ワックス、樹脂被膜などが利用されているが、リサイクルが困難なことや容易には生分解しないことが問題視されており、環境に配慮したはっ水化技術の開発が急務となっている。本研究では、植物由来のゲル化剤が形成する三次元繊維状網目構造体が超はっ水性を示すことを利用し、紙材表面に超はっ水機能を付与し、環境にやさしいはっ水紙の開発を行う。
CAEを活用した樹脂部品の設計技術の開発 本研究では自動車用樹脂部品を対象とした強度解析技術を開発して、CAEによる効率的な設計手法を確立する。また、この技術を自動車関連企業の多い当地域の中小企業へ技術展開することで、これまでの「下請け生産型」から「設計提案型」への体質改善を促し、中小企業の開発競争力強化にも寄与する。

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平成21年度 第2回研究課題評価 中間評価課題概要

研究テーマ名 研究の概要
めっき皮膜の熱加工性向上技術の開発 金属/金属界面の熱加工処理等に伴う界面構造変化の評価技術を開発し、膨れや剥離などの欠陥発生との関連性を検討して、企業における品質の向上や、安全で安心なものづくり技術の向上を支援することを目的とする。本研究では、「鉄鋼上ニッケルめっき製品のろう付けに伴う膨れ発生」を取り上げ、膨れ発生のメカニズムの解明と対策技術の確立を図る。
マグネシウム合金板材の高機能化と成形に関する研究 エネルギー吸収能が高いポーラス金属(多孔質金属)は、軽量かつ高比剛性で、自動車などの衝撃エネルギー吸収材への応用が期待されている。これにマグネシウムを適用すれば非常に軽量なエネルギー吸収材となりうる。さらに、マグネシウムの板と組み合わせて利用すれば、マグネシウムとしてリサイクルが可能である。本研究では、マグネシウム合金の板成形と機能性の高いポーラス金属を組み合わせることによって、軽量で比強度・比剛性の高いマグネシウム材料の開発を検討する。
光・電子・イオン機能を有する新規高分子材料の開発 電子デバイスの構成材料として有機系高分子材料を用いた場合、低分子のそれと違い、真空蒸着装置等の高価な機器を用いなくても塗布等による簡便な方法での膜形成が可能となるため、製品の製造コストの軽減が期待できる。そこで、本研究では、上記実情に鑑み、二次電池やECD素子などの有機デバイスを目指した光・電子・イオン機能を有する新規高分子材料の開発を行う。
最適設計のための微小部ひずみ測定技術の開発 従来のひずみ測定技術、たとえばひずみゲージは、測定領域がミリメータオーダのため、ひずみが最も集中する箇所をピンポイントで測定することができない。そこで、微小部のひずみ測定に利用可能なラマン分光法を利用し、マイクロメータ領域のひずみ測定技術の開発を目的とする。
機械診断を補助する簡易予知保全システムの開発 機械・設備の保全は、経済的な観点と診断技術の高度化と相まって、時間基準から状態基準で管理による予知保全へと移行しつつある。しかし、中小企業では、高価な導入コストや診断技術を習熟した作業者の確保が難しいため、予知保全技術の導入は遅れている。そこで、作業者の機械診断を補助し、異常や故障など過負荷が予測されるときに、部品交換や操業条件の変更などを指示できる、簡易予知保全システムの構築を目指す。
線状領域撮像方式による画像生成と画像処理 広範囲かつ高精度に画像を撮像する技術とこれによって得られる大きなデータを高速度で演算する技術を、線状領域撮像方式に特化した方法で解決する。
熱・温度に関する材料物性評価技術、熱設計技術の確立 シミュレーション技術を用いた熱対策技術、いわゆる熱設計を製品開発に活用して、開発期間の短縮及び開発費の削減が図られている。本研究では、「熱・温度に関する材料物性評価技術、熱設計技術の確立」を目的として、熱物性評価技術ならびにシミュレーション技術、放熱促進手法の開発を行う。
ランダム振動試験の条件設定に関する研究 当所の振動試験機ではランダム波振動が可能であるが、JIS規格の不備、正弦波試験結果を考慮した試験条件設定の困難さのためほとんど実施されていない。本研究では信頼性試験において将来的に正弦波振動試験からランダム波振動試験へ移行することを目的とし、実環境における振動解析と試験条件の決定方式に関する研究を行う。

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平成21年度 第2回研究課題事前評価表

研究テーマ名 内部評価 外部評価 当所の取り扱い
評点 評価 評点 評価 コメント
紙材表面の超はっ水コーティングに関する研究 16.0 B 19.3 B ・フォーカスを定めて行うように。
・面白い研究課題であり、当面の実用化より基礎的な本質を見極めると大きく発展するのではないか。
・はっ水原理を用い、紙以外の応用用途も目指すとよい。
当面は段ボールの被覆について研究を行い、その後他の紙材への適用を検討する。また、超はっ水化の機構を明らかにし、紙材以外への応用展開も目指す。
CAEを活用した樹脂部品の設計技術の開発 22.0 A 20.0 A ・社会ニーズに十分適した課題である。
・将来的には、形状や樹脂物性も考慮したデータベースが構築されるとよい。
・経年変化(劣化)も考慮するように。
・CAE精度の目標値を示すように。
物性の形状依存性や経年変化などについても注視して研究を進める。

・評点は、1.当所の使命との適合性、2.研究目的の妥当性、3.研究内容の妥当性、4.研究実施体制の妥当性、5.成果の波及効果の各項目(5点満点)における、評価委員の平均点の合計
・評価は、A:計画通り実施可。 B:一部修正して実施可。 C:計画の変更を要する。 D:計画を保留し、内容を見直す。

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平成21年度 第2回研究課題中間評価表

 

研究テーマ名 内部評価 外部評価 当所の取り扱い
評点 評価 評点 評価 コメント
めっき皮膜の熱加工性向上技術の開発 16.0 A 15.0 B ・不良解決策の提案ができるとよい。
・通常のめっき方法で製造した製品の熱加工性の向上についても検討してほしい。
・実際の不良原因解析ができる機器の導入や技術の開発が望まれる。
試料断面の観察以外の手法による不良発生原因の解明を進め、それに基づいて不良対策技術を確立する。
マグネシウム合金板材の高機能化と成形に関する研究 11.6 C 13.3 B ・合金素材と微構造、加工性等の関係を整理し、実用化への方向性を確立してほしい。
・部材の利点、特徴をはっきりさせ、用途を想定すべきである。
・残り1年間で何を達成するかの計画・目標を見直したらどうか。
これまでの実験結果を基に研究の対象・条件を絞り込むとともに、作製した部材の特性を検討し、その特長を活かした用途開発に努める。
光・電子・イオン機能を有する新規高分子材料の開発 16.4 A 17.3 A ・理論的な解明ができるとよい。
・順調に進展しているようで、今後が期待される。
・既存材料との違い、特性を明確にし、用途やニーズにつなげてほしい。
既存の材料との違いを明確にしつつ、理論的な裏づけが取れるように研究を進める。
最適設計のための微小部ひずみ測定技術の開発 15.4 B 14.7 B ・残留応力の変化も測定できるシステムにできるとよい。
・ひずみ応力の測定を強化し、実用化を目指してほしい。
・基材との接着、濡れ性も考慮するように。
・実用化の近い用途にしぼり、開発したほうがよいのでは。
膜の均一性や密着性の向上などコーティング技術や材料をさらに改良し、ターゲットを絞って応用を進める。
機械診断を補助する簡易予知保全システムの開発 11.8 C 11.0 C ・目指すべき簡易予知保全システムが不明瞭である。
・システムに必要な課題の抽出が不十分。
・ベアリングそのものの試験となっている。簡易予知保全システムとしてのアプローチが必要ではないか。
本研究は、状態監視技術と熟練技術者の経験に基づく判断基準を融合した設備診断システムの確立を目指すものである。ベアリング、歯車などの機械要素部品の 異常を特定する判断基準を、各企業現場での実証試験により検証し、現場で活用しやすいシステム(ハード、ソフト)を構築する。
線状領域撮像方式による画像生成と画像処理 16.2 A 17.0 A ・研究は計画通り進んでいる。適用対象も広いと思われ、興味深い研究である。
・ラインカメラの応用範囲や将来性は大きいと思われる。
・望遠レンズを使った応用も考えてみてほしい。
工業研究所の特徴ある技術の一つとして、様々な分野に適用できるよう、体系的に技術確立していく。また望遠レンズ使用についても検討する。
熱・温度に関する材料物性評価技術、熱設計技術の確立 17.2 A 15.3 B ・研究そのものは十分進捗している。
・構造解析に適用できるシミュレーション技術にまで進展されることを期待する。
・シミュレーションの精度を数値で示しているのがよい。
・熱設計はその良し悪しが電子機器の信頼性に関わる大切な課題である。
電子機器の信頼性を高めるため、熱設計技術の確立に努めるとともに、構造解析との連成を図ることによって、適用範囲の拡大を図る。
ランダム振動試験の条件設定に関する研究 10.4 C 13.0 B ・シミュレーション結果の検証が不可欠。
・ランダム振動機で段差などのシミュレーションはできないのか。振動実験と衝撃実験が分離されていることが理解しにくい。
・実際の振動データを用いた実験が行えるとよい。
ランダム試験条件の妥当性については、実輸送による検証のために企業の協力を得るなどの方法を検討する。また、実輸送の状況をより正確に模擬するために、衝撃試験についても併せて調査研究を行う。

・評点は、1.進捗状況、2.当初計画の妥当性、3.成果の見通し、問題点の明確化、4.計画の見直しの必要性の各項目(5点満点)における、評価委員の平均点の合計
・評価は、A:今後十分な研究成果が期待できる。 B:今後一定の研究成果が期待できる。 C:今後の見通しに問題があり、見直しが必要である。 D:研究の終了を検討すべきである。

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