平成28年度公設工業試験研究所等における
人材育成等補助事業関連物件

(1) 事業の目的

自動車部品などでは実装基板の高密度化が進むとともに、パワーエレクトロニクス技術が多用されており冷却が重要になるなど既存の設計手法では解決が難しくなっています。

本事業では、CAEを活用した設計技術に関連した熱測定技術や流体のシミュレーションによる解析技術の高度化を図ります。また、基礎的な材料知識、測定技術、CAEに関する知識、実践的な解析技術について講習会・講演会を通じて広く情報提供することで、製品設計に関わる技術者の人材育成を行うことを目的としています。それにより中小企業の人材のスキルアップを支援することができ、当地域の産業基盤の底上げに寄与することができるようになります。

(2) 実施内容

熱・構造特性評価技術の開発 

「実験、シミュレーション」

・流体解析ソフトOpenFOAMを利用した流体解析モデルの作成と検証

・熱伝導率の測定精度向上のための定常法による熱抵抗測定手法の開発

・熱・構造の連成材料物性測定手法の開発

・熱・構造の連成解析

「人材育成事業」

・OpenFORMを活用した流体解析に関する講習会・講演会の実施

・熱計測に関する講習会・講演会の実施

・熱設計技術に関する講演会の実施

人材育成講習会・講演会を実施することで、製品設計の技術者のスキルアップを行うことができ、製品の開発期間の短縮や開発コストなどの低減に繋がることが予想されます。また、地域中小企業におけるCAEの活用拡大やその利用技術の高度化に繋がっていくことが期待できます。