映像紹介

工業研究所 全編再生

文字による映像解説

オープニング

世界でも有数の産業集積地である東海地方、その中心都市である名古屋市では多数のものづくり企業が活動を行っています。製品の開発生産過程で、多くの技術的課題が発生します。名古屋市工業研究所では、企業の生産現場などで発生する技術的課題を解決するお手伝いをしています。

[名古屋市工業研究所タイトル]

技術相談・依頼試験

お客様A:(部品を見ながら)不良品だ。困ったなあ。

お客様B:名古屋市の工業研究所に相談してみませんか。

お客様A:そうしようか。

(電話をかける)もしもし。

職員(電話の声のみ):はい。名古屋市工業研究所です。

(技術相談室にて)

お客様A:実は電子機器のスイッチ部品に不良品が発生して困っています。相談にのってください。

職員:はい。どんな不良ですか。

職員:はい。どんな不良ですか。

お客様A:(部品を手に取りながら)これがその不良品です。正常にオン・オフが切り替わらないんです。接触不良でしょうか。

職員:そうですね。接触不良なら接点を見てみたいですね。これは分解してもいいものでしょうか。

お客様A:どうぞ。

職員:(分解した部品を見ながら)小さくてよく分かりませんが、何か異物がついているようですね。この異物が何であるかが特定できれば、原因がわかると思います。不良品が発生しないための対策が取れますね。
異物が何か特定するためには、電子線や赤外線をあてて調べるなどの方法がありますよ。

ナレーション:ここでご案内です。簡単な相談は無料ですが、名古屋市工業研究所の設備機器を使って分析や測定を行う依頼試験は所定の料金がかかります。試験の内容によって、料金や試験期間が変わってきます。担当者と打ち合わせの上、納得いただいてからお申し込みください。

[映像で依頼試験の手続きの流れ図]

職員:その前に顕微鏡で見てみましょう。

お客様A:お願いします。

(実験室にて)

職員:有機系異物のように見えますので、顕微赤外分光分析装置による依頼試験をお勧めします。

お客様A:ぜひそれでお願いします。

職員:(結果を見せながら)この異物のスペクトルは、はんだ付けに使われるフラックスの成分に似ていますね。接点にフラックスが付着して、接触不良の原因になっているものと考えられます。接点にフラックスが残らないようにすれば、不良品は発生しなくなると思います。

お客様A:帰って早速対策します。

受託研究・研修

(技術相談室にて。ナレーションの背景映像としてのみ)

[お客様と職員が試作品を前に相談する映像]

[サーモビューアで調べている映像]

[コンピュータでシミュレーションしている映像]

ナレーション:名古屋市工業研究所では、お客様である企業の技術課題を解決するために、委託を受けて研究を実施しています。新製品などの開発にあたっては、自社の設備だけでは間に合わない場合や、苦手な技術を必要とする時などにご利用いただいています。研究内容や研究方法によって、委託研究期間や、委託研究金額などが異なってきます。提示内容を合意の上で、申込いただいています。

[映像で受託研究の手続きの流れ図]

得意分野の紹介

ここでは、名古屋市工業研究所が得意とする主な技術分野をご紹介します。

  • [機械金属分野]

    お客様である企業をサポートするメニューには、モノづくりの素材から設計、生産、製品性能の評価に至るまで様々なものがあります。
    例えば、幅広い分野で使用される鉄鋼材料、環境に優しいマグネシウムやアルミニウムといった軽量金属の利用に対する支援、また、コンピュータによるシミュレーション技術を活用して、安全で軽量な最適設計を短期間で実現するお手伝い、更に、機械設備の振動や音の測定を中心とした設備診断技術により、生産設備の効率を向上させるためのサポート、その他に、ボルトなどの金属部品が破損したり不良品が発生した場合の原因調査、あるいは、材料に引っ張り力や圧縮力をかけて性質を調べる各種試験など、充実した設備機器と研究技術を備えています。

  • [材料化学分野]

    材料や化学の分野では、金属、セラミックスやプラスチックなどの工業材料・製品の分析評価や資源・環境対応技術に関わる様々な技術相談や試験・研究業務、また、工業材料・製品の中に含まれている金属元素を少ない量まで知ることができる分析評価、金属表面に錆を防止するために施されているめっき皮膜の電子顕微鏡による分析やプラスチック製品のX線CT試験による非破壊試験などを通して、製品の品質管理や新材料の開発などをサポート。更に、資源・環境対応技術としては、酸化チタン光触媒を利用した環境浄化技術をはじめとして、有価金属の回収などの廃棄物の再資源化技術の開発など、幅広く取り組んでいます。

  • [電子情報分野]

    電子部品や電子関連製品は、デリケートな商品です。激しい揺れや気温の変化、電磁波や自分で出した熱などで壊れてしまう可能性があります。
    名古屋市工業研究所では、故障しにくい商品を作る工夫のアドバイス、故障してしまった時の原因調査などを実施しています。
    一方で、燃料電池や半導体など、これからの社会に広まって行く新しい技術の開発、ソフトウェア開発のサポートや評価などについても、お客様と協力しながら取り組んでいます。現在の社会では、ほとんどの機器に電子・情報技術が使われています。エンドユーザーから、高い性能の製品を求められる時代に、多くの企業の製品開発で名古屋市工業研究所がお役に立てるよう、幅広い分野で研究や試験を実施しています。

  • 研修・講演会

    名古屋市工業研究所では企業の技術者向けに様々な研修や、最新の技術を紹介する講習や講演会を実施しております。

  • 産業技術図書館

    名古屋市工業研究所2階には、技術関係の図書や雑誌40,000冊を所蔵する産業技術図書館を備えております。ぜひご活用ください。

[研修風景写真、講演会風景写真、図書館の映像]

エンディング

これまでご紹介してきた分野以外にも対応可能な技術分野があります。詳しくは名古屋市工業研究所までお問い合わせください。

[工業研究所の電話番号 052-661-3161]

名古屋市工業研究所は、これからも、技術相談、依頼試験、受託研究などを通じて、新しい技術の開発にチャレンジする企業の活動を積極的に支援し、名古屋市を中心とするこの地域の産業振興に貢献して参ります。

[工業研究所の建物映像]